《 菓子工房賃貸推進プロジェクト 》Vol.028

千駄ヶ谷・北参道エリアに3室の菓子工房を新築中!~フードスタイリストのオーナーが発案した、店頭販売やルーフテラスでの飲食も可能なミニ・菓子工房ヴィレッジ

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千駄ヶ谷・北参道エリアに菓子工房を新築中

昨年(2024年)4月に、美術作家のササキヨシオさん、フードスタイリストのダンノマリコさん夫妻から「古い家を建て替えて、賃貸併用住宅をつくりたいと思っています。賃貸部分は菓子工房にしたいのですが、一度お話を伺えませんか?」という相談をいただきました。
聞けば、ダンノさんのご友人が菓子工房に空き待ち登録をしておられ、「賃貸部分の1室を菓子工房にしてみたい」と話をしたら、『ワクワク賃貸』を紹介してくださったそうで、何ともありがたいお話。
ご自宅はJR総武線「千駄ヶ谷」駅から徒歩8分、東京メトロ副都心線「北参道」駅から徒歩5分という好立地で、そんな素敵な場所に新築の菓子工房ができたら、借りたい方がたくさんいらっしゃるだろうなあと、胸がときめきました。

ビーフンデザインの進藤強代表@スマイルダイナー

すぐにご自宅を訪問し、ご夫妻の建て替えプランを伺ったところ、新しい家はササキさんのアートギャラリーと、ダンノさんのワーク用キッチン(飲食業の営業許可も取得)と、菓子工房を併設した戸建てにしたいとのこと。
こうした特殊な住宅はハウスメーカーでは難しいことが多く、建築家の力を借りて建てたほうがいいと助言申し上げ、「小商い賃貸推進プロジェクト」Vol.004で紹介したビーフンデザイン代表の進藤強さんをお引き合わせしました。
「菓子工房をつくっても、借りてくださる方がいるでしょうか?」とご夫妻が不安に思われていたので、空き待ち登録者さんたちに現地説明会への参加を募ったところ、9名の方が申し込んでくださり、3回に分けて現地説明会を実施。そして6名の方が「新築が実現したら利用したいです」と“入居申込み”をしてくださりました。
予想以上の反響にオーナー夫妻は驚かれ、菓子工房は当初1室つくる予定だったのですが、それを3室に増やす決断をされました。
“入居申込み”してくださった6名のうち、3名の方には非常に心苦しかったですが、今回はお断りし、その後、オーナー夫妻、ビーフンデザインさんと一緒に“内定”とさせてもらった3名の方と菓子工房のプランニングを進めていきました。
ところが、そのうちのおひとりが、勤務するレストランのオーナーシェフより「跡を継いでほしい」と請われキャンセルとなり、この記事をもって新たに借りてくださる方を募集することにしました(長い前置きですみません!)。

新築中の菓子工房をご紹介

千駄ヶ谷の新築戸建ての2階につくる菓子工房の計画図面

それではさっそく、千駄ヶ谷の菓子工房の新築プランをご紹介します。
1階はオーナーのご自宅で、外階段を上がって2階に3つの菓子工房が並びます。
上の計画図面のうち、「テナント2」となっている「02号室」が今回募集する菓子工房で、専有面積は13.04㎡。畳数にすると8畳大の広さとなります。
いささか狭い印象を持たれるかもしれませんが、私は専有面積8.75㎡(約5.4畳大)の菓子工房(「菓子工房賃貸推進プロジェクト」Vol.004でご紹介しました)をつくった経験があり、そのときはその狭いスペースにトイレと前室まで設けたのだけれど、今回は共用のトイレをテラスにつくり菓子工房内には設置しなくていいので、余裕だと思っています(笑)。
室内の形状もきれいな四角形(ほぼ正方形)ですから、キッチンや冷蔵庫等のレイアウトもしやすいはず。

菓子工房の立面図。左側が「02」号室

こちらは菓子工房の外観立面図。左側が「02」号室です。
各菓子工房には、販売用の小窓と、つくったお菓子を見ていただけるガラスの壁面を設けます。
「菓子工房の中が見られるのはどうも・・・」という方は、ロールスクリーンを設置するなどして、目隠しをしていただければと思います。

ルーフテラスの計画図面

2階全体は3室の菓子工房と共用テラスで構成されています。
その共用テラスでも、買ったお菓子をその場で食べていただけるスペースがありますが、さらに階段を上がったところにルーフテラスを設けます。
ルーフテラスでは美術作家のササキさんがアートイベントを開催しますが(※会場として貸し出す場合もあり)、イベントのない日は開放されています。
利用者さんが休憩したり、お菓子を撮影したりももちろんOK。広々としたルーフテラスで日向ぼっこをしながらのんびり過ごすのもオツですね。

オーナーのダンノマリコさん

前述しましたが、オーナーのダンノさんはフードスタイリストで、出版やWEBに関わる料理の仕事をされています。

ダンノさんが考えている1階キッチンのプラン

新築物件の1階は住居となりますが、ダンノさんはその住居部分に飲食・ワークショップ併用のキッチンをつくり、その運営もなさる予定です。
ダンノさんはそのキッチンをフルにはご使用にならない考えで、菓子工房を使ってくださる方がシェア利用を希望されれば受け入れを前向きに検討くださるそうです。
料理教室やワークショップの開催もOKだそうで、とても魅力的な話ですね。
私が個人的に期待しているのは、1階のキッチンを利用する方たちとの思いがけない出会いが生まれるかもしれないということ。それはササキさんのアートイベントでも同様で、どんな広がりを見せるか、想像するとワクワクしてきます。

新築菓子工房の内装

入居者さんが内装プランに加わった「菓子工房賃貸推進プロジェクト」Vol.014の菓子工房

さて、今回の菓子工房ですが、オーナー側は壁・床の下地、建具(扉・窓)、給湯器、ライティングレールまでつくってくださり、それ以外のキッチン、手洗い、クロス、床材(クッションフロアや長尺シートなど)、エアコン等は借りる方がご自身でプランニングし、費用を負担してつくっていただくことになります。
内装工事費用はおそらく80万~100万円程度かかる見込みです。
その費用負担は決して軽いものではないけれど、空間を自分自身が使いやすいようつくれるのは魅力的でもあります。
プランニングや施工は、お知り合いの方に依頼くださってもよいですし、私のほうでコンサルティングに入り、施工会社を紹介することもできます。

エリアのご紹介

ここで今回の立地をあらためてご紹介しましょう。
JR総武線「千駄ヶ谷」から徒歩8分、東京メトロ副都心線「北参道」から徒歩5分ということはすでにご案内しましたが、菓子工房として利用される方の目線で見た街の紹介をダンノさんにしていただきましたので、ご一読ください。

[ダンノマリコさんの街紹介]

千駄ヶ谷は代々木公園、新宿御苑、明治神宮に囲まれた、穏やかで過ごしやすい雰囲気が魅力のエリアです。

身近な買い物は歩いて5分ほどのところにあるスーパーマーケット“オーケー“で。旬の時期になると長野直送のフルーツや野菜並ぶ「代々木」駅近くにある“マルマンストア“もおすすめです。
少量の製菓材料であれば、徒歩15分程の場所にある新宿高島屋の地下にある“富澤商店“を利用しています。

この地域は交通のアクセスも良く、食材の買い出しに大江戸線の「築地市場」駅の“築地場外市場“へ、パッケージや梱包材料なら「浅草橋」駅にある“シモジマ“へと、ストックがなくなってしまった時もすぐ調達できます。他にも「新宿」駅、「渋谷」駅、「池袋」駅、全ての駅に電車1本で出られます。

周辺では、青山ファーマーズマーケット、代々木公園のフェス、鬼子母神の手創り市などのイベントも多いので、週末に出店するための拠点としても便利かと思います。

千駄ヶ谷の新築菓子工房「02」号室募集条件

取り壊しされる前の家

最後に今回募集する「02」号室の賃貸条件をご案内します。

千駄ヶ谷の菓子工房「02」号室募集条件

  • 敷金:1ヵ月
  • 礼金:1ヵ月
  • 賃料:12万円(税込)
  • 共益費:なし
  • 仲介手数料:1ヵ月

立地もさることながら、新築であること、共用テラスやルーフテラスを利用できること、トイレが共用であること、ダンノさんの飲食営業仕様のキッチンもシェア利用が相談できることなどをあわせて考えると、この賃貸条件はかなり魅力的なのではないかと思います。

千駄ヶ谷の菓子工房は今年(2025年)10月の完成を目指して、現在建築が進められています。
「01」号室、「03」号室を借りてくださる方は、現在、ご自身の菓子工房の内装プランを計画し、また秋にオープンしたときにスムーズに商売ができるよう広報に力を入れておられます。
共用いただくトイレの清掃方法やテラスなどの使い方は、オーナー夫妻と利用者さんたちとで話し合って決めていく考えです。

「02」号室の利用を検討くださる方は、すでに更地となっていますが、現地をご覧いただき、詳細をお伝えする説明会を開催しますので、末尾のメールバナーを利用して、参加を希望される旨をお知らせください。締切は2025年3月14日(金)とさせていただきます。
ご質問がありましたら同じメールバーを利用して気楽にご連絡ください。

3つの菓子工房とダンノさんのキッチン、ササキさんのアートイベントが上手に融合すれば、きっと面白い建物になると思います。“ミニ菓子工房ヴィレッジ”ともいえる今回の新築企画、あなたも是非、その初期メンバーに加わってください。

文:久保田大介

  • この記事を書いた人

久保田 大介

『ワクワク賃貸®』編集長。有限会社PM工房社・代表取締役。 個性的なコンセプトを持った賃貸物件の新築やリノベーションのコンサルティングを柱に事業を展開している。 2018年1月より本ウェブマガジンの発行を開始。 夢はオーナーさん、入居者さん、管理会社のスタッフさんたちがしあわせな気持ちで関わっていけるコンセプト賃貸を日本中にたくさん誕生させていくこと。

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