「コレクティブハウス」型と「コモン付き賃貸」型、いずれかの借り方を選択できるニュータイプのコミュニティ賃貸～共用のキッチン、ラウンジ、バスルーム等を介して入居者同士のコミュニティを育みながら暮らしてみませんか？

日本の人口は減ってきていますが、世帯数は増えているということをご存知でしょうか？

2010年と2015年の国勢調査結果を比較すると、人口は96万2千人減少しましたが、世帯数は149万世帯も増えています。単身者世帯に絞って言えば163万3千世帯増えました。
独り者は誰に干渉されるわけでもないので気楽な反面、病気をした場合など不安も多いです。この不安に単身者はどう向き合っていけばよいか、よく考えます。
今回ご紹介する「ワク賃038」は、そのひとつの答えとなるライフスタイルを提案している新しいタイプの賃貸住宅です。
ここでは、一人ひとりの独立した空間を備えつつ、広い共用スペース（＝コモンスペース）を介して入居者同士がつながる暮らしを提供してくれています。
そのつながり方も、より強く連帯して暮らす「コレクティブハウス」型と、ゆるやかにつながる「コモン付賃貸」型の2タイプから選べ、途中からタイプ変更も可能なので、気楽にスタートすることができます。
まずはそれぞれのタイプの説明から始めましょう。

「コレクティブハウス」型とは？

コモンミールの風景

コモンミールでは食事も住人がつくります。

「コレクティブハウス」型は、住人が「居住者組合」に加入し、コモンスペースを自分たちで管理運営しながら暮らしていただくスタイルです。自分たちの暮らしのルールは自分たちでつくっていきます。
たとえば定期的に住人同士で食事をつくり一緒に食べますが（「コモンミール」といいます）、その頻度や予算、当番制などは居住者組合で話し合って決めます。コモンミールをつくる「コレクティブコモン・キッチン」の冷蔵庫や食器などは共同で購入し、清掃も自分たちで行います。

住人同士でガーデニングを楽しむ様子

住人によるイベント「味噌づくりワークショップ」

そのほか、住人同士でガーデニングを楽しんだり、イベントを開催したりしています。
その際の費用（＝組合費）や役割についても居住者組合で協議し決めます。
次にご説明する「コモン付賃貸」型と比べると、利用できるコモンスペースが多いのと、組合費があるのと２つの理由から、家賃は少し高めです。

「コモン付賃貸」型とは？

住人同士の語らい

「コモン付賃貸」型は、コモンスペースを活用できるというだけで、コモンミールや定例会議はありません。
「コレクティブハウス」型の居住者組合が主催するイベントに参加して楽しむことはできますが、義務ではありません。
そのため他の入居者さんと親しくなれるかどうかは自分次第。
「コレクティブハウス」型はコモンミールや定例ミーティング、イベント運営などを通して信頼関係を築いていきますが、「コモン付賃貸」型はゆるやかなつながりを求める方に向いていそうです。

「コレクティブハウス」型・「コモン付賃貸」型、あなたはどっち？

上のチャートは、自分が「コモン付賃貸」型と「コレクティブハウス」型と、どちらが向いているかを検討するうえで使っていただくために制作されたものです。
試しにやってみたら私は全部「YES」で一直線の「コレクティブハウス」型でした（笑）。
でも、なじみのないライフスタイルなので、「最初はちょっと不安」と思われる方は「コモン付賃貸」で暮らし始めてみて、「コレクティブハウス」型の方たちの様子を確かめてからトライするもの「アリ」だそうです。
慎重に検討する時間をもらえるのはありがたいですね◎

コモンスペースのご紹介

つづいて、「ワク賃038」のコモンスペースをご紹介いたしましょう。
コモンスペースには「コレクティブコモン・キッチン」、「ラウンジ」、「コモンバス」、「ランドリー」、「ゲストルーム」、「多目的ルーム」、「アトリウム」、「コモンルーム／コレクティブコモン」などがあり、面積だけでなく種類も豊富です。
そのひとつひとつを写真と簡単なコメントでご案内します。

【コレクティブコモン・キッチン＆ラウンジ】

コレクティブコモン・キッチン

ラウンジ

はじめは「コレクティブコモン・キッチン」と「ラウンジ」から。
コレクティブコモン・キッチンは「コレクティブハウス」型の住人がコモンミールをつくるためのキッチンです。写真を見て、その広さに驚かれた方も少なくないはず。コモンミールは全員分の料理を数人が一緒につくるので、これだけの広さが必要なのだそうです。
「コモン付賃貸」の方も2021年2月現在は予約制で利用できるそうなので、親しくなった入居者同士で一緒に借りて料理をしたら面白そうですね。
ラウンジはコモンミールの食堂となりますが、全居住者が利用できます。「コモン付賃貸」型の方もここに食事を持ち込んで一緒に食べることも可能だとか。
お酒を飲みながら、入居者さん同士でゆっくり語らうなんていうのもいいですね◎

【コモンバス】

コモンバスとリビング

コモンバスは入居者全員が利用できるバスルームです（※予約制）。
1620の大型サイズのバスルームで、60分ひとりで利用できるのに金額は200円という安さ！
隣接するリビングで風呂上がりにのんびり寛げるのも嬉しいです。

【ランドリー】

ランドリー

ランドリーは1Fと3Fにあります。
1回200円で利用でき、スロップシンクやアイロン掛けスペースもあるのでとても便利です。

【ゲストルーム】

ゲストルーム

ゲストルームは、親兄弟や友人が遊びに来たとき、宿泊できるお部屋です（※予約制）。
布団があって、ミニキッチンやトイレもついています。お風呂はコモンバスを使いますが、その利用料も込みで1泊1,200円という金額設定はリーズナブルでいいですね～◎

【多目的ルーム】

多目的ルームは外部の方にも貸し出ししています。

多目的ルームはセミナーやイベント、テレワークなど、さまざまな目的で利用できるスペースです。
全居住者が使えるほか、外部の方にも貸し出ししており、コミュニティーを外に開く役割を果たしています。

【アトリウム】

アトリウム。奥に見えるのがラウンジです。

アトリウムはガラスの屋根から光が降り注ぎ、とても明るい半野外スペースです。
雨天でも子どもたちが遊べますし、イベントを実施するときにも使えるので、お天気を気にする必要がなくなります。
ガラス張りのラウンジと視覚的につながっているため、お互いがいっそう広々と見えます。

【コモンルーム＆コレクティブコモン】

コモンルーム（写真左）とコレクティブコモン

コモンルームは「コモン付賃貸」型の住人が、コレクティブコモンは「コレクティブハウス」型の住人が、それぞれ専用で使えるスペースです。
Wi-Fiが完備されていて、読書や自習、テレワークなどに利用できます。
両室ともキッチンがあるので、ホームパーティーを開催するのも楽しそう♡
コモンルームはランドリーが併設されているため、洗濯をしている間、ここでくつろぎながら待っているのもいいかもしれません。
2つの部屋の違いは、コレクティブコモンは24時間利用できるのに対し、コモンルームは21：00までの時間制限があることです。
「コレクティブハウス」型は自主運営なので、やるべきことが多い分、自由度も高いということです。

居室のご紹介

つづいて入居者さんのプライベート空間となる居室をご紹介します。
お部屋は1Kタイプ、1LDKタイプ、2DKタイプと3種類あり、それぞれ画像を中心に簡単にご説明します。

【1Kタイプ】

1Kタイプのお部屋には、バス・トイレが一緒になっていてサービスルームがあるタイプと、バス・トイレ別のタイプとがあります。ここではモデルルームになっている前者のタイプの写真をご覧いただきます（※バス・トイレ別のタイプは間取図のみ掲載します）。
三点ユニットバスの部屋はシャワー中心となるでしょうが、足を伸ばしてゆったり入浴したいときはコモンバスを使えるからいいですね。
洗濯機置場も居室内にはなく、コモンスペース1Fと3Fにあるランドリーを利用することになります。
後述しますが、「ワク賃038」は全室「DIY可」となっていて、モデルルームはDIYの見本として夏水組がコーディネートした内装をご覧いただけるようになっています（※2021年2月時点/家具・小物は見本です）。

【1LDKタイプ】

1LDKタイプは一人で広い部屋に住みたい方、もしくはファミリーを想定してつくられています。LDKと洋室は可動間仕切りが使われているので、開放して広々とした空間にして暮らすのも気持ちよさそうです。

【2DKタイプ】

2DKタイプはそれぞれ個室を持ちたいご夫婦や兄弟などでのルームシェア、お子さんのいるご家庭などに向いているお部屋です。2室ともウォークインクローゼットがあるので、ルームシェアには特に向きそうです。

入居者特典をご紹介

つづいて、「コレクティブハウス」型、「コモン付賃貸」型に共通する特典をご案内します。

◆DIY可

DIYのモデルルーム。壁一面がベニアになっています。

「ワク賃038」は入居者さんご自身がDIYをしてお部屋を飾ることができます。
上の画像の部屋は複数あるDIYモデルルームのひとつですが、壁一面がベニアとなっていて、塗装をしたり、好きなクロスを貼ってみたりできるよう、はじめからクロスが貼っていません。
塗装やクロス貼り以外でも、管理会社さんに申請し承認を得られれば、かなり自由にDIYができます（原状回復を免除される場合もあります）。
壁にペンキを塗ったり、棚をつけたり、キッチンやパウダールームにタイルを貼ったり、思い思いにデコレーションを楽しんでください。

◆ペット可

DIYの一例としてキャットウォークが設置されています。

2F、3Fはネコ・小型犬2匹まで、1Fはそれに加えて大型犬も飼育することができます。
管理会社さんが用意された「危険動物リスト」があり、それに該当しなければほかのペットも飼育できます。
前述した「DIY可」と組み合わせて、写真のようにキャットウォークを自身で設置してネコを飼うなんていうのも「あり」。夢が広がりますね◎
※共用部でペットを遊ばせることは禁じられています。

◆楽器可

深夜早朝を除き、楽器演奏も部屋でお楽しみいただけます。
演奏できる楽器の種類は2021年2月現在検討中です。

◆イベント参加

「野菜マルシェ」の様子

月1回程度開催されている「野菜マルシェ」など、地域とつながるイベントが企画されています。イベント好きな方はご自身でイベントを企画してみるのも面白そう。

「ワク賃038」は小田急小田原線「町田」駅から徒歩25分、JR横浜線「町田」駅から徒歩30分の場所にあります。バスを利用すると約6分で駅に着きます（バス停まで徒歩3分）が、「町田」駅に行く場合は自転車を利用する方が多いようです。
「町田」駅周辺には西友や、小田急百貨店、東急ハンズ、マルイ、ルミネ、LOFTなどがあり、日常的な買い物からショッピングまで十分楽しめます。
「ワク賃038」の周辺にはコンビニもいくつかありますので、総合すると買い物の便は良いと言えそうです。

「日向山公園」で冬でも元気に遊ぶ子どもたち。

物件のすぐそばには「日向山公園」があり、子どもたちが伸び伸びと遊ぶことができます。「本町田遺跡公園」、「国際版画美術館」など文化施設も近くにあります。

FC町田ゼルビアの本拠地「町田GIONスタジアム」

多摩方面に向かって自転車で10分ほどのところにカフェや地場野菜直売所等がある「薬師池公園」や「町田リス園」、「七国山緑地」などがあり、さらに足を延ばせばFC町田ゼルビアの本拠地「町田GIONスタジアム」を含む「野津田公園」もあります。
大人も子どもも豊かな自然に触れながら暮らせるのはありがたいです◎

「コレクティブハウス」型を運営しているNPOコレクティブハウジング社は、2020年9月に6つのコレクティブハウスをつなぎ「ハウス間Zoom交流会」を開催しました。
終了後、参加者の方から送られてきたのがこのメモです。
ひとり暮らしの方は、勤務先や大学等でにぎやかに人と接しているから、これまでは帰宅後ひとりで気楽に・・・という面があったかと思いますが、コロナ禍で人と接する機会が激減した今、終日全く声を出さないということがある人も多いのではないでしょうか？
そんなとき、コモンスペースに行けば誰かがいて、おしゃべりしたり、不安を共有できたりするのはきっと心強いはず。
新型コロナウイルスは人と人とを分断し、孤立化させる憎き相手ですが、「ワク賃038」はそれに抗う術を持つ、頼もしい賃貸住宅だと思います。
在宅勤務が増え、都心のオフィスに通勤することが少なくなった方には特に向いているように思いますので、是非検討してみてください。

文：久保田大介